「ゴッホン、ゴッホンッッ!、ちょっと風邪気味かも…」
「もしかしたらインフルエンサーかもしれないわ…」
「おやおや、それは間違った使い方ですよお嬢さん。あなたの症状はインフルエンサーではなくてインフルエンザですよ!」
このオヤジ的ギャグは1億2千万人中、1億人が思いつきそうなものだと知っておきながら、使ったことをお許しください。そんな訳で!今日はインフルエンサーマーケティングについてお話ししたいと思います。
インフルエンサーマーケティングとは
まず「マーケティング」という言葉は広く知られていますが、「インフルエンサー」とは何かという説明をしたいと思います。
結論的に言えば…
人々の消費活動に影響を与えられる人物のことです。
例えば、Aさんにすごく知名度があり、フェイスブックやインスタグラムといったSNSに自分が買った新しい帽子を投稿するとします。
その投稿を見たAさんのフォロワーや周りの知人は「いいね」や「リツイート」といったSNS上の反応を返すだけではなく、「Aさんが買ってる!私も買いたい!」と消費行動に影響を与えられる人の事を「インフルエンサー」と呼びます。
事例をあげるとするならば、
「芸能人」がそのインフルエンサーに当てはまります。「インフルエンサーマーケティング」とはそのインフルエンサーを有効的に活用し、商品や宣伝したい情報を消費者に届けるというものです。
ステマとインフルエンサーマーケティングの違い
ステマとはステルスマーケティングの略です。一時期、一部のマスコミなどで報道されていたのですが、芸能人が自身のブログなどにおいて、その商品をいかにも日常生活などで使っているように見せかけ多くの人に紹介し、その商品の販売元から紹介料としてお金をもらうという図式のマーケティングが世に知れ渡りました。
消費者に広告と悟られないよう宣伝を行うことを主にステマと言います。
「この前買った、○○のタンブラーめっちゃ使いやすいぃい♪保温性も高いし、持ち運びにも便利だし、絶対みんなにおすすめ〜気になったらチェックしてね!」「今なら20%OFFセールもやってるみたい!」→http://www.tumblermecchaii.com
芸能人のブログを見ていると、たまにありますよね。ですが、実際に使ったのはこのアピールの1回のみだったり、愛用もしていないものをおすすめしているというケースも少なくはありません。
ネイティブ広告
似たような手法で「ネイティブ広告」というものがあります。ネイティブ広告とはユーザーが見ているコンテンツに自然に広告を溶け込ませ、そのコンテンツの一部として広告を見てもらうというものです。
この画面は私がプライベートで見る「はちま起稿」さんのTOP画面コンテンツ一覧です。
コンテンツの中に点線で囲んだ「PR」と言うものがあります。これが、ネイティブ広告と言われるものです。広告らしさを感じさせない自然な広告のため、普通のバナー広告に比べ、多くの人にクリックされやすく、効果を得られます。
ネイティブ広告とステマの違いは
ステマは広告を広告とわからせないようにアピールしますが、ネイティブ広告は定義を記したガイドラインが設けられているため、その線引きがはっきりしています。
JIAA(一般社団法人 日本インタラクティブ広告協会)では、「ユーザー(消費者)が誤認することのないよう、広告の責任の所在を明確にするために、広告であることと、広告主体者が誰であるかを明確にすることが必要である」と定義されています。
ですからネイティブ広告はデザインや形などはそのコンテンツに合わせながら、ちゃんと「広告ですよ〜」と明記してくれているのです。
ステマとインフルエンサーの違いは【本題】
答えはほぼ違いはありません。言葉で伝えれば「紙一重」という表現が正しいのかもしれません。捉える人にとっては「インフルエンサー」・「ステマ」となってしまいます。実際にインフルエンサー側が「これは広告ですよ」と伝えず、いつものようにSNSにアップしたり、明らかに消費者側を動かそうという投稿をした時には「あれいつもの投稿とこの人違う」と気付かれ、これは「ステマだ!!!」と炎上してしまいます。
では宣伝する時の注意点って?
これは私個人の見解も含めて言わせていただきます。そもそもネットなどで「ステマ乙」「ステマやん」と目にすることが多いのですが、ステマ自体は悪いものではないと思います。何が悪いか?…それは…嘘です。
先ほどステマの事例をあげましたが、使っていない商品をあたかも使っているかのようにアピールしたり、商品の効果などを過大評価してワザと売れるようにしむけたりするから、ステルスマーケティング自体が叩かれてしまうのです。また広告だと悟られないように宣伝しているため、バレてしまった嘘に対しても、「いや本当に愛用してましたよ!」「効果は保証されていますよ」と嘘に嘘を重ねてしまった結果、消費者がステマに敏感になってしまったのかもしれません。
まとめ
もしインフルエンサーマーケティングでステマと誤解されたくないのなら…正々堂々と「これは○○企業さんとのタイアップ商品です」「こちらは○○会社さんのPRです」と事実を伝えることで、インフルエンサーも変な誤解をされずにオープンに仕事ができると思います。
万が一、ステマで炎上してしまった場合は…インフルエンサー本人と企業側の信頼は確実に失われると思います。そうなれば、その信頼を取り戻すのために何十倍もの努力とお金がかかることが想像できます。
今回取り上げたインフルエンサーマーケティングは、元々知名度がある人を使って商品や情報を伝える手法にすぎませんが、SNSや情報発信が身近になった今だからこそ、あらゆる手法のマーケティングがこれからも増え続けていくと予想されます。ですが、その手法を間違った使い方をすると、痛い目に遭うのはあたりまえです。消費者だって同じ人間ですから、そりゃ嘘つかれたら怒りますよね。商売は正直が一番だと思います。
執筆:sappy